カテゴリー別アーカイブ: 結婚に向けて

危険なネット婚活「ネットストーカーが怖くて婚活断念」

メールでのやり取りが始まって数日が経ち、「やっぱりCさんとのやり取りは心地いい」と感じ始めていました。
Facebookの件では少し気持ちが病んだ部分もありましたが、一度はお会いしてみたいなという気持ちが復活してきました。
Cさんの中でもだいぶ私への気持ちが固まってきているのではないかなと感じていたので、余計に私の熱も帯びていったのだと思います。

私はハンドルネームを使用して他愛もない事を書いているブログを持っていました。
Facebookとは連携させていなかったし、親友2人にしか教えていなかったブログで、他にやり取りしているのは完全にネットだけで繋がっているブロ友さんだけでした。
ハンドルネームと本名の関連性もないし、絶対にCさんには分からないだろうと思っていました。
でも、職業柄ネットに詳しいCさんは、どういう訳だか私を見付けました。

メールでブログの話をしてくれれば問題なかったのですが、コッソリ読んでいたようです。
そして、正体を明かさずにご丁寧にコメントまで入れていました。
それも女性読者としてコメントを残すようになっていたので、全く気付きもしませんでした。

おかしいと思ったのは、コメントに粗があったからです。
私がブログに書いていないネット婚活のことに触れたり、なかなか恋愛が成就しないことへのアドバイスを求めて来たり、記事とは関係のない事を書き込むことが多々あって「おかしいな」という気持ちになっていました。
Cさんとメールをしている時にコメントとリンクする部分があって、しばらく様子を見ていました。
気にすれば気にするほどリンクしていたので、思い切って「私のブログにコメントをしているのはCさんですか?」と聞いてしまいました。

Cさんは私の親友のFacebookにリンクされていた記事が気になって読み始め、なんとなく私の書いたものだと悟ったそうです。
それからこっそりと読むようになり、女性と偽ってコメントをしてきていました。
ハッキリ言ってネットストーカーです。
ものすごく紳士だと思っていたのに、非常にガッカリしました。
私に見る目がなかったことにもガッカリです。

私はさっさとアドレスを変えて、ブログも他に移行しました。
婚活サイトでお世話になっていたBさんにだけは「良かったらFacebookで交流しよう」と伝えてサイトを退会しました。
Cさんの件がなかったら、私は今でも婚活をしていたと思います。
でも、少々疲れてしまったので、自然に出会いがあることを願って元の生活に戻りました。

危険なネット婚活「婚活サイト外での交流」

「そろそろアドレスの交換を申し出てみようかな?」と思っていた矢先のことでした。
私のFacebookに友達申請がありました。
今思うと軽率だったなと分かりますが、私たちはフルネームでの自己紹介をしていました。
なんとCさんが漸く私を探し当てたとのことで、友達申請をしてきたのです。
アドレスの交換をしようと考えていたところだし、許可してもいいかなと軽い気持ちで繋がりました。
これでサイト内メールをする必要もなくなりますからね。

ところが、ここからが私にとっての地獄でもありました。
Facebookでは会社や学生時代の友達とも繋がっています。
それほど重要なことを書くことはほとんどありませんでしたが、友達の書き込みにコメントなどをするとCさんも絡んでくるようになりました。
仕事の合間やふとスマホを触っている時にコメントをするので、時間は本当にバラバラでした。
私のコメントを見付けると「仕事は休憩中ですか?」「彼とはどういう関係ですか?」といちいち干渉されるようになりました。
言葉遣いは相変わらず敬語でしたが、1日中監視されているようで少しだけ窮屈さを感じるようになりました。

Facebookでの繋がりは、普段はあまりメールや電話でやり取りを行わない友達との大事な交流の場です。
友達には迷惑が掛かっていないものの、少し放っておいてもらいたかったというのが本音でした。
婚活については話していない友達もいたので、余計にストレスを感じました。

私は相変わらず婚活サイト内のメールでやり取りをしているBさんに相談をしました。
Cさんともっと深くかかわり合いたいと思っている一方で、私のプライベートに踏み込まれ過ぎるのは快く感じられないということを話しました。
Bさんは冷静に「それは俺に愚痴っても何も解決しないよ。もし交際を発展させる気持ちがあるなら、Cさんに直接伝えないと」とアドバイスをしてくれました。
仰る通りで、Bさんに愚痴っても何も解決はしません。
だから、ハッキリと「Facebookでの交流はやめませんか?」と伝えました。
その代わり、アドレスを交換して今まで以上にコンスタントに連絡を取るようにしたいという言葉を添えました。

Cさんは私のストレスを理解してくれたようで、自らメールアドレスを教えてくれました。
今までのこともしっかり謝ってくださったので、とりあえずはまたスタートラインに立ちました。

危険なネット婚活「とてもダンディーな年上男性との出会い」

Bさんは相変わらず自ら会おうとはしなかったので、恋愛感情というよりも年上のいいお兄さんという感覚でやり取りをさせてもらっていました。
年齢の幅を広げたら、40代後半の男性や50代の男性からのアプローチも頻繁に来るようになりました。
メールだけかもしれませんが、話してみると案外面白い事に気付きました。

年齢の上限を上げてから4日ほど経った頃、非常にダンディーな印象のCさんからメールを頂きました。
歳は48歳で、小さいながらも社長を務めていらっしゃいます。
結婚は一度失敗していますが、それをバネに今度こそ素敵な結婚生活を送りたいと思って婚活を始めたということでした。

20歳以上も離れている私に対しても、非常に紳士な言葉でメールを送ってくれました。
年齢の離れた男性の中には、突然タメ口でメールしてくる人もいました。
もちろん、そういう人にはお返事すらしておりません。
どんなに年下でも、最初は丁寧な言葉でメールをしてくるのがマナーだと思ったからです。
でも、Cさんは全く違いました。
最初のアプローチメールでも丁寧でしたが、やり取りがどれだけ続いても敬語で応対してくれました。
私としてはそういう部分が非常に好感が持てました。
「もしお付き合いをしたら、どんなふうに変化していくのだろう?」という想像もかき立てられました。

Cさんは社長をされているだけあって、非常に話題が豊富でした。
小難しい話ばかりではなく、芸能界のニュースやネットニュースのマニアックなネタなどにも目を通しており、常にアンテナを張っているようでした。
話題が豊富な人とは本当に話が尽きません。
やり取りを始めてから1ヶ月ほどしてもサイト内メールでしたが、このまま関係性を温めていって、良きところで連絡先を交換することを伝えようかなと考えていました。

この頃にはだいぶCさんに気持ちが傾いて来ており、Bさんには恋愛相談をするようになっていました。
どんなにサイトメールをしても無料だったので、非常に不思議な関係性になっていたように思います。
私がCさんに恋愛感情を持ち始めていることを知ると、「応援するから」と兄のようにエールをくれました。
ネット婚活においては、非常に特殊な関係になったのではないかと思います。

危険なネット婚活「恋愛結婚がしたい私」

婚活サイトに登録して3週間くらいした頃に、Aさんから「一度会ってみたい」と言われました。
サイト内メールだけを続けていても意味がないし、意を決してアドレスと電話番号の交換をしました。
あまり深く考える間もなく、私がAさんとお会いする日はやってきました。

メールの印象とは全く変わらず、明るくて素敵な人だなという好印象を持ちました。
Aさんと付き合ったら楽しいだろうし、自然な流れで結婚に結び付くかもしれないと思いました。
その夢はお会いしてから数時間後にあっけなく破れました。
私が恋愛をしていずれは結婚するという恋愛結婚を望んでいるのに対し、Aさんはすぐにでも結婚したいと考えていました。
あまり期間を置くといいことがないと考えているようでした。
深くは追及しませんでしたが、婚活歴が2年に及ぶからそういう答えが出たのかもしれません。

私はあまりにも結婚を前提にお話を進めるAさんに、少しずつ嫌気がさしてきました。
「この人とは難しいかも」と思いながらその日1日を過ごし、徐々にメールや電話もフェードアウトしていきました。
やっぱりお相手のことを熟知した上で結婚したいし、そうなるためには恋愛期間が必要だと思いました。
私の考えをやんわりと伝えたものの、どうにも考えを曲げてもらえないので疲れてしまいました。

一方、Bさんは全く急かしては来ませんでした。
顔の見えないネット婚活という世界で、女性が会ってみたいと心から思うようになるまでは、自分からは無理に誘ったりは出来ないと話してくれました。
大人は考え方が違います。
今まで年が離れた人と交際をしたことがなかったので、「歳の差婚をしている女性たちは、こういう大人の余裕なところに惹かれて結婚しているのかもしれないな」と考えました。
それまでは「10歳以上なんて絶対に有り得ない」と言っていたくらいなので、私の中では大きな変化だったかもしれません。

婚活を始めた時はあまり年上過ぎる方は遠慮したいと思っていましたが、もう少し幅を広げたら幸せな結婚が出来るかなという思いが出てきました。
サイトの設定では10歳上までを上限としていましたが、Bさんとのやり取りも楽しかったので、50歳以上の方もOKにしてみました。

危険なネット婚活「お金の掛からないネット婚活」

大学を卒業して2年の月日が経ち、早くも仕事を辞めたいモードに突入していました。
1年以上頑張り続けた就職活動も虚しく、希望の職種には辿り着けなかったのが大きな要因です。
上京していた私は、仕事がなければ生活もままならない状態でした。
田舎の両親からは戻ってくるように言われましたが、一度慣れてしまった都会生活からは抜けられません。
どうにか自力で生活したいと思い、契約社員という形で働き始めました。
仕事には全く遣り甲斐がありません。

私は結婚に逃げたいと思うようになりました。
家庭に入るのではなく、2人で収入を得られれば少しは楽になれると思ったからです。
アルバイトに毛が生えたような収入だったので、余計にそう思えたのかもしれません。

婚活をしようと考えましたが、資金が調達出来ませんでした。
いざという時の為に少しは貯金していたものの、婚活に投入できるほどの金額ではありません。
出来ることなら、お金の掛からない方法で結婚相手を見付けたいと思いました。

私のような貧乏OLにでもやりやすい婚活方法を探したところ、ネット婚活だと全くお金が掛からないということが分かりました。
中には月会費の掛かるところもありますが、無料で利用できるところも結構ありました。
どうせ結婚するなら大好きな人としたいので、恋愛から自然に結婚の流れになるような人と出会えるサイトに登録してみました。

人に自慢出来るほどの容姿ではないのですが、プロフィールを充実させていたら多くの方々からのアプローチがありました。
じっくりお相手のプロフィールを拝見させて頂いて、同年代のAさんと40代のBさんの2人とメールを交換するようになりました。
同年代のAさんとは波長が合い、メールのやり取りも非常に楽しかったです。
40代のBさんは大人の余裕が垣間見え、私のちょっとした愚痴にも否定することなく付き合ってくれて心惹かれるものがありました。

まだお付き合いをしていない状態だったので、私は2人同時進行でサイト内メールを楽しみました。
他にも気になる方がいれば声を掛けてみようかなという感じで、気分良く婚活を進めていました。
嫌な思いなどは一切せず、「こんなに楽しいなら、恋人作りもサイトを利用すれば良かったな」と少し後悔したほどです。

頼りだった結婚相談所が…「お金が続かず婚活終了」

起業して少し貯めたお金を叩いて始めた婚活ですが、結婚相談所に使用しようと考えていた分のお金が底をつきました。
普段の給料から出すことは十分に可能でしたが、そのお金は生活費以外にも仕事に係わる分のお金でもあったので、それ以上の無駄使いは出来ないと判断しました。

私がこれ以上の活動は難しいと判断して退会のお話をしに行くと、担当者から「休会という形を取りませんか?」というお話をもらいました。
退会してしまった場合、再度登録するのに新たに入会金が掛かるからです。
もし休会をしていれば、いつでも好きな時に再開が可能だということでした。
月に2,000円を支払うだけで会員情報が維持出来るので、退会しない方がいいと勧められました。

しかし、私の結婚相談所に対する不信感は募るばかりでした。
全く親身になって頂けない上に、会員を馬鹿にしているとしか思えない担当者の変更に継ぐ変更は、どう考えてもまともな結婚相談所だとは思えませんでした。
退会しようとする時になって必死の形相で食い止めようとするところも、活動を再開するに値しないと思わざるを得ません。
これなら、新たに他の結婚相談所に登録した方が成婚に導かれるのではないかと感じるほどでした。
私はなかなか退会させてもらえない結婚相談所に対して、これ以上引き止めるようだったら訴えることを伝えました。

後日、上層部からご丁寧な挨拶文と共に退会申請書が届きました。
こんな思いは二度としたくないと思い、私は婚活失敗談をブログにしたためようと思いました。
そして、色々と調べていたら「悪質な結婚相談所の例」として私の登録した相談所が婚活情報サイトに載っていました。
活動を始める前にしっかり下調べをすれば良かったのですが、体験談が良い事ばかりを並べていないから信用出来ると思って登録に至ったので、あれも信用してはいけないのだなと感じました。

私は失敗体験談という恥さらしなブログを書くことを諦め、しばらくは婚活から去ることにしました。
始めた頃よりは結婚願望もなくなってしまったし、今はまた仕事に専念する日々を送っています。
気持ちが変わったら、また新たに婚活を始めるかもしれません。
それまでは静かに生活したいと思います。

頼りだった結婚相談所が…「気付けば1年以上の活動」

結婚相談所に登録したばかりの時は、私は3~4ヶ月を目処に成婚を決めて退会するつもりでいました。
女性の登録数も多かったし、私自身もやる気がみなぎっていたからです。
ところが、蓋を開けてみれば上手くいかないことばかりでした。
お見合い自体はご縁もあるでしょうから、上手くいかないのは仕方がない事だと考えました。
でも、2人目の担当者から新たに3人目の担当者に引き継がれた頃には、少し婚活への気持ちも落ち着いてしまいました。

自らアプローチをすることはほとんどなくなり、担当者から紹介された女性と何度かお会いしただけでした。
それも、私が全くと言っていいほど希望していない“専業主婦希望の女性”ばかりを紹介されました。
私の年収を見てのことでしょうけれど、最初から専業主婦を狙っている女性なら結婚する気にはなれません。
結婚後は仕事をすぐに辞めたいと考えている女性とは、お見合いをしない方向でお願いしたいと話しました。

そうこうしているうちに、私は誰とも交際することもなく1年という月日を過ごしてしまいました。
担当者の交代騒動は夏の時期の2回だけでしたが、人事異動が出る4月にはまた別の担当者に変わりました。
「他の結婚相談所でもこんなにコロコロ担当者が変わるものなのだろうか?」と更に不信感を覚え、活動もおざなりになったまま1年以上が経過していました。

私は結婚相談所の上層部に話をしにいきました。
担当者が変わる度に細かな私の希望をいちいち伝えなければならないことや、本来なら二人三脚で成婚に導くはずのシステムがなっていないことを指摘しました。
お金を支払っているのだから当然のことですよね?
素敵な女性と縁がないのは仕方がないにしても、このシステムで他の会員までが成婚できているとは到底思えませんでした。

上層部の方は、とりあえず私の話を親身になって聞いてくださいました。
ところが、それから1ヶ月経っても全く改善されようとはしません。
私はもはや月会費だけを支払っているだけの幽霊会員となっており、1年半の月日が経ってしまいました。
この頃には担当者からの紹介もなくなってしまい、もはや会員であることが馬鹿らしいとさえ思えるようになっていました。

頼りだった結婚相談所が…「担当者の退職と異動」

気持ちを新たに活動を再開したのは3ヶ月目のことです。
お会いしてみたい女性へのアプローチの返事待ちをしている時に、担当者から突然連絡がありました。
時期としては中途半端な6月に、なんと担当者が退職をされることになったようです。
そういうことなら早めに報告して頂いた方が良かったのですが、なんでも急な退職とかで連絡が遅くなったようです。
変わりの担当者には既に引き継ぎをされていて、現在アプローチしている女性との調整は新しい担当者が行うことになりました。

少々不信感を持ちつつも、体調不良に基づく退職とのことだったので怒っても仕方がありません。
担当者が変わっても最終的には私の行動次第で結婚が決まる訳ですから、気持ちを整えて活動を始めました。

結局、私がアプローチしている女性からはいいお返事を頂けませんでした。
私の登録していた結婚相談所では、週に1,2回は何らかのパーティが行われているようだったので、そちらへの参加も考えてみることにしました。
出会いの幅は広い方がいいですからね。

この3ヶ月の間にパーティに参加しなかったのは、会員であってもその度にお金が掛かるからです。
会員価格なので多少は安くなっていますが、毎週となればそれなりにお金が飛んでいきます。
すぐに交際相手が見付かればいいのですが、見付からない場合はどんどんお金が飛んでいくのです。
最初に支払った入会金に加え、システム使用料や月会費も支払っているので、婚活を始めた当初は出来るだけパーティを避けたいと考えていました。
でも、結婚相手を見付けるにはそうも言っていられません。
私は新しい担当者にパーティへの参加の意思をお話ししました。

担当者が変わってから2週間ほど経った頃にパーティ参加のことをお話ししたのですが、そこでまた驚愕の事実を伝えられました。
新しくなった私の担当者は、8月には別の地域の相談所に異動になるというお話でした。
私の担当をしてくれるのはたった2ヶ月と知り、正直この時点で「この結婚相談所は大丈夫だろうか?」と不安になりました。

そうは言っても、一度腹を括って始めた婚活です。
どうにかして素敵な女性を掴まえようと、私なりに努力はしていました。
システム使用料は1年分支払っているので、少なくともその期間は活動しないと無駄になってしまうからです。

頼りだった結婚相談所が…「なかなか交際に至らない」

アプローチした女性に良いお返事を頂くと、その事は自分の担当者に連絡が行きます。
お見合いの日程調整などは、お互いの都合を加味して担当者同士でやり取りします。
日程が決まると連絡が来て、相談所内にある個室ラウンジでお見合いとなります。

1ヶ月で2~3人のペースでお会いしたのですが、なかなか交際に繋がりませんでした。
私はいつも心をオープンにしていて、もう少しお話ししたいなと思える女性ばかりでした。
でも、女性の方からいつもお断りをされてしまっていました。

5人ほどとお見合いをしてから、担当者に悩みを聞いてもらうことにしました。
会話に粗相はないと個人的には思っていたのですが、なかなか交際に至る出会いに恵まれないことを嘆いていました。
担当者は言い難そうに、「正直すぎる告白が女性を遠ざけている可能性があります」と話してくれました。
それは私の貯金のことでした。

私の仕事は軌道に乗っており、年収は普通のサラリーマンよりもずっと上でした。
このことはプロフィールにも示しているので敢えて話していませんが、現時点で全く貯金がない事を毎回話していました。
サラリーマン時代に貯金したお金を叩いて起業をし、少々の借金も作ってしまった為に、貯金は全く手元にありません。
仕事が軌道に乗って来たので借金はゼロになりましたが、少し貯まったお金で婚活と称して結婚相談所に登録しました。
当然のことですが、少し貯まった貯金もゼロです。

私はバカ正直にこの事を毎回話しました。
年収だけで飛び付いているとは思えませんが、貯金が全くないというのも女性にとっては問題視するものだろうなと思えたからです。
でも、しっかりとフォローも入れておきました。
結婚さえ決まれば相談所を退会するし、あとはしっかりと貯金に回せるとも話しておきました。
それでも担当者は「現時点ではそこまでお話しする必要はないかと思いますよ」と仰ってくれました。

駆け引きではありませんが、最初の時点でお金のことを話されると女性は引いてしまうそうです。
もちろん、結婚においてお金は重要な部分ではありますが、そういう踏み込んだ話は深い仲になってからでも遅くはないということでした。
私は少しだけ女性との係わり方を変え、新たな気持ちで女性と会うことを決意しました。

結婚の条件「待っていてくれた人」

「どうでしたか?」
担当者に訊かれ「どうしていいのかわからなくなってきました。」と正直にお話ししました。
「人が羨ましがらないかもしれませんものね。」
私は驚いて担当者の顔を見ると、担当者は静かに笑っていました。
「あの方ね、お母様がご病気で、結婚をしたところを見せて安心させたいというご希望で入会されたんですよ。
普通ならばあのような方は、結婚相談所へ来られるタイプではないかもしれません。
私はこれをご縁だと思っていますが、あとお決めになるのはご自身です。」

帰り道、私は悩みました。
あの方からのお断りがあるかもしれません。
私はいつの間にか「それは哀しいなぁ」と思っていました。
ネットで彼の椅子を見ました。
温かみがあるその椅子は、一生モノの雰囲気がありました。
「個展に行ってみよう。。。そして決めよう。。」
私は担当者に電話を入れ、「個展に行ってみる」その旨を伝えました。

彼に連絡は入っていたようで、小さな画廊の会場に入ると彼は喜んで迎え入れてくれました。
色々と面白い説明を受けながら、私は彼の椅子に座ってみたいと思っていました。
「座っていいですか、どれかに。。。」
「どうぞどうぞ、椅子は座るものです。」
彼に促されて座った椅子は、まるで私のためのようにしっくりと体に馴染み、暖かいものに抱かれているように感じました。
この人と一緒に入れば、一生こんな気持でいられるのかしら。。。
私、ずっとこの椅子に座っていたいかも。。。
彼はそんな私の傍らで、ニコニコと見つめてくれていました。

画廊を出て、私は考えていました。
羨ましがられることがそんなに大事だろうか。。。
見返すためだけに私は結婚しようとしてるの?
それとも焦って、とにかく結婚をつかもうとしているの?

若いカップルが楽しげに行き過ぎていきます。
そっと想像上の隣の人の手を握る仕草をしてみました。
その手は彼の繊細な手でした。

私はその足で結婚相談所へ向かい、担当者へ「結婚を前提で、彼とお付き合いしたい」と告げました。
「相手樣、随分とお待ちでいらっしゃいましたよ。」
担当者は、彼が私の写真で一目惚れをしていてくれたことを話してくださいました。
私の頑な態度がいつか溶けていくことを予期していた担当者は、彼に「すこし待ってみてはどうですか」とお話し下さっていたのだそうです。
「そこまでしてくれることってないんじゃない?」そう言った親友の言葉を思い出していました。
「ありがとうございました。。。これからもよろしくお願い致します。」
私は担当者に、満面の笑顔で気持ちを伝えました。