婚活はもう懲り懲り「雲行きの怪しい交際に発展」

しっかりと“婚活”を意識して男性と出会うと、こんなにも交際に真剣になれるものなのだなと不思議な気持ちになっていました。
彼とは「え~?こんなところも似てるの?」という部分が多く、何もかもが心地良く感じられました。
出会ってから2ヶ月、真剣交際に発展してから1ヶ月、お互いの家族のこともだいぶ話すようになりました。

彼は今まで付き合ってきた男性とは違い、本当に何もかもが誠実でした。
「結婚するなら誠実な人がいいよ」と、早くも結婚生活に飽き飽きしてきている友達がよく愚痴をこぼします。
私は28歳まで結婚まで考えられる男性に出会わなかったのは、彼と出会うためだったのだと強く感じていました。

ある日のデートのことです。
ランチを終えた後は特に予定もなく、ウィンドウショッピングでもしようかという話になっていました。
予定を立てないで行動するのが好きな私は、時々力を抜いてデートをしてくれる彼にどんどん惹かれていくばかりでした。
でも、その日から少しずつ歯車が狂い始めました。
ウィンドウショッピングと称してぶらぶらしていると、彼の親友と偶然バッタリと出会いました。
親友の方も彼女とデート中だったようで、突然4人で遊ぶことになりました。

彼と彼の親友がよく行くというお店で夕飯を食べることになったのですが、そこはお店という感じではありませんでした。
会員になった人しか入れないような一軒家で、外から見たら飲食店には見えません。
少々不安に思っていると、彼が「変なお店じゃないから安心して」と手を引いてくれました。
でも、そこはろうそくで明かりを取っていて、静かに鍋を囲んでいる人たちが何組かいただけです。
誰も無駄な会話をせず、食事が終わった人たちは奥の部屋に通されていました。
小声で「ここは飲食店じゃないの?」と聞いてみると、「シーッ。食事が終わるまではお喋り禁止」と口を封じられました。

私たちは食後に奥の部屋に通されなかったのですが、なんだか奇妙な感じでした。
彼に聞いても「水族館のクラゲと同じで、あそこに身を投じると嫌なことを全て忘れられるんだよ。そのうち分かるって」と言うだけでした。
そのうちということは、これから何度もあそこに連れて行かれることになるのだと悟りました。
よく分からない空間に連れて行かれたことを同僚に話したら、「それは怪しいね。しばらく様子を見た方がいいかもね」とアドバイスをくれました。